今回が初
今回も一般の方々には馴染みが薄い個人名が冠の「賞」の話題ですが、私達の健康に密接に関係するお話ですので、ぜひお付き合いください。
この「松岡良明賞」とは、癌撲滅に対して著しい功績を挙げた団体あるいは個人を讃える賞であり、今年度この医療界で大変栄誉ある賞に輝いたのが、倉敷中央病院(小笠原敬三院長)なのです。
受賞者である同院には賞状と賞金100万円が贈呈されますが、注目すべき事として、病院が団体として受賞するのは今回が最初という事実なのです。
この倉敷中央病院は普段から地域の各医療機関との積極的な連携を通じ、より専門的な癌治療を実践する「がん診療連携拠点病院」として、岡山県の癌撲滅に尽力している医療機関です。
さまざまな癌手術の実績も突出して豊富で、中国四国地方の医療機関では勿論トップの手術回数を誇り、全国的に見てもトップレベルの病院です。
更には自院の成果を医療界全体と共有すべく、癌の実態の把握、診断事例、資料成績などを「がん登録」としてデータベース化しています。
ちなみにこの登録件数も中国四国圏では勿論第1位であり、全国的に見ても上位10%以内の実績を誇っています。
更なる努力
更には癌専門の認定看護師の積極的配属、相談支援センターの開設などを通じ、不運にも癌患者になられた方々とその家族を、精神面も含めて支える体制作りに余念がありません。
早期発見が要の癌に対応すべく、隣接する総合保険管理センターで受診者数年間38000人を数える健診の実施、同じく年間3400人を数えるPET受診の実施など、たゆまぬ努力が続けられています。
かつて癌は「発症すれば不治の病」の代表格とされ、癌患者宣告イコール最期通告と解釈されていました。
ですが今回ご紹介の倉敷中央病院を始めとする多くの医療関係者あるいは機関の努力に因り、癌撲滅は着実にその成果を見せているのです。
だからこそ私達も積極的に検診を受け、常に自らの健康状態を正しく把握する事で、1人1人が癌撲滅に努める義務を有していると捉えるべきなのです。