県全体で盛り上げる健康づくり
最初に私から質問を1つお届けします。
「協会けんぽ、ってご存知ですか?」
行政に携わっておられる方々、あるいは中小企業の経営者の方々であればご存知でしょうか。
世間一般に広くその存在を認識されているかどうかと問われれば、正直微妙なところでしょう。
通称「協会けんぽ」の正式名称は「全国健康保険協会」で、中小企業に在職する従業員が加入しています。
この協会健保の岡山支部と岡山県がこのたび、岡山県民の健康づくりの促進を目的とする、包括連携協定を新たに締結したのです。
お時間がある方は、こちらのサイトもどうぞ。
年齢が高くなるに連れてそのリスクも右肩上がりが避けられない生活習慣病の予防に欠かせない、特定検診の受診を更に推進するなど、県民1人1人の自身の健康に対する意識の向上を目指す協定です。
>>中小企業従業員らの健康増進目指す 滋賀労働局と協会けんぽ支部が協定|産経ニュース
特定検診をスルーしていませんか?
皆さんもご自宅の郵便ポストに「特定検診のご案内」などと記載された郵便物が届いていたご記憶、お持ちだと思います。
積極的に受診に足を運ばれている方々もおられる一方、そのままゴミ箱へ直行が常という人も少なくない事は、全国各地のの受診率が物語っています。
「自分達は癌の家系じゃないから大丈夫」という台詞は日常的に語られていますし、何より「貴重な休日をそんな事に費やせば勿体無い」との価値感も、偽らざる本音に違いありません。
ですがこうした考え方が結果、生活習慣病などの発病のリスクを高めている事もまた、紛れもない事実なのです。
あらゆる病気は早期発見から迅速な治療が不可欠です。
本人が気づかぬうちに、体内で病状が深刻なレベルに達しているケースは数え切れません。
岡山県と協会けんぽが連携する健康づくり推進の1つが、特定検診の受診率アップを通じた、岡山県民全体の健康状態の底上げなのです。
ちなみに2012年度のデータをご紹介しますと、岡山県全体での特定検診の受診率は約38%で、全国平均と比較しても高い数値を示しています。
地道な県民への呼び掛けは一朝一夕にその効果を示すとは言い切れませんが、着実に岡山県の健康づくり対策は県民に浸透しているでしょう。
これまで1度も特定検診を受診された経験をお持ちで無い皆さんにも、ぜひ1度足を運んでいただきますよう、医療業界に携わる私からもお願い申し上げます。
ちなみに私は毎回必ず、夫婦揃って足を運んでいます。
幸い特に異常な検査結果とは無縁ですが、肝機能値がイエローカードレベルである事を、ここに白状しておきます。
多くの方々は肝臓機能の悪しき数値イコール「飲み過ぎ」と捉えがちですが、必ずしもその限りではありません。
ストレスなどメンタル面が反映しているケースも見られますが、私自身果たして気づかぬうちにストレスを貯め込んでいるのかどうか、正直自覚が曖昧です。
特定検診はこのように、予想外の検査結果から私達に自問自答の機会を与えてくれます。
数値が大丈夫だった、あるいは要改善だったのみならず、健康に関して更に1歩踏み込んだ自己検証のキッカケとなりますので、ぜひ体験いただければと強く願っています。